傷つきやすい“目”を守ろう!意識して使い分けたい保護メガネの違いとは?

建設作業ではホコリや金属片などが飛散していたり、強い光に当てられる場面が多々あるので、それらから目を保護することは必須となります。そこで、今回は危険から目を守る保護メガネの役割と、種類別の違いについてご紹介します。

はじめに

みなさまは現場作業の際に保護メガネの着用をしっかりと行なっていますか?建設現場における安全管理の中でも、目の保護は特に気をつけて行わなければなりません。なぜなら、目は傷つきやすいだけではなく、再生機能がほとんど備わっていないので、飛散物が目の中に入り角膜に損傷を負ってしまうと、二度と視力が戻らなくなるリスクがあるからです。

ですが、保護メガネにはさまざまな材質や形状があり、どのタイプを着用すればいいのかわからない、取り扱い方がわからないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そもそも、保護メガネとは?

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保護メガネとは、建設や解体現場での作業中に発生するゴミやホコリ、粉じんなどの飛来物や溶接の際の赤外線などから、目を保護するためのメガネのことです。視力を矯正する一般的なメガネとは違い、目の安全を物理的に守ることに特化しています。

厚生労働省の定めた「労働安全衛生規則」*にも、保護メガネの着用の必要性に触れている条文があり、作業時の安全性を確保するための重要なアイテムです。

*参考:労働安全衛生規則 第三編 第二章 保護具等 第五百九十三条

作業に適した使い分けが大事!3種類の保護メガネ

保護メガネを使用する際に最も気をつけなければならないのが、作業に合わせた機能を持つメガネを選ぶことです。そして、保護メガネを機能別に分けると、3種類に分類できます。

1.保護メガネ

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まずは最もスタンダードなタイプです。こちらは浮遊粉じん、薬液飛沫、飛来物等から作業者の目を守ることに適したものです。他の二つのタイプに比べて、耐衝撃性や耐摩耗性に優れており、溶接やレーザー加工を行わないのであれば、このタイプのメガネの着用がおすすめです。

2.遮光保護メガネ

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遮光保護メガネには、紫外線や赤外線などの強烈な光から目を守るための特殊なレンズが使用されており、溶接や高熱炉前作業での着用が推奨されています。そして、遮光保護メガネを選ぶ際には、用途に合わせたフレームタイプや遮光度番号(遮光度番号が大きい程、遮光度が高くなる)のものを選ぶ事が重要です。

購入の際には、下記表の使用標準を参考にして、遮光保護具の遮光度番号を選定するようにしましょう。

3.レーザー保護メガネ

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レーザー保護メガネは​​紫外域から赤外域までのレーザー放射から、 目を保護するためのメガネです。着用の際には、使用するレーザーの種類・発振波長・出力を確認の上、波長にあったレンズとフィルタを選ぶことで、より高い効果を発揮します。

形状で選ぶ保護メガネ

用途に合わせた保護メガネの使い分けが重要であることをわかっていただけたと思いますが、バリエーションはこれだけではありません。ここからは、形状ごとの特徴や違いを説明します。

・一眼型

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一眼型は、左右のレンズが一体になっているタイプ。レンズはゴーグル型で、視野も広く取れます。レンズ部分が突出したオーバーグラス設計になっているものが多く、メガネを掛けたままでも着用できます。

・二眼型

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二眼型はレンズが左右に分かれているタイプで、レンズ交換が可能なことや、密閉されていないためにレンズが曇りにくいのが特徴です。そして、レンズ部にはポリカーボネート樹脂が使用されているのが一般的で、耐衝撃性に優れています。

・ゴーグルタイプ

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ゴーグルタイプは、目元全体を覆う形状で顔への密着度が高く、粉じんなどの飛来物をしっかりと防ぐことができます。

そして、取り付けにはヘッドストラップが使用されるため、固定力が高く、顔を大きく動かしたり、下を向いたりする作業が多い場合でもずれることなく安心です。また、ゴーグルタイプは耐衝撃性・高密着性・防曇性にも優れているので、資材加工や薬品を取り扱うハードな作業に適したタイプと言えます。

着用前にチェックしたい4つの点検ポイント

チェックリスト・人の手元

安全に作業を行う上で、使用前の道具の点検は欠かせませんよね。道具の点検を怠ると、道具本来の機能を発揮できないだけではなく、時に大きな事故に繋がることもあります。そして、もちろんのことながら、保護メガネも同様に作業前の点検が必須です。着用前にチェックしたい4つの点検ポイントをまとめてみましたので、ご確認ください。

1.レンズがフレームに正しく入っているか?

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レンズが正しくフレームに入っていないと、隙間ができてしまい、飛散物が侵入してきてしまう可能性があります。特に二眼タイプは、元々レンズが取り外せる構造となっていることもあり、外れやすいので点検時に注意が必要です。

2.レンズに傷がないか、また透明度が高いか?

レンズに傷や汚れがあると、視界不良が引き起こされて、作業効率が低下するだけではなく、割れたレンズの破片による怪我にも繋がりかねません。遮光保護メガネや、レーザー保護メガネなどの色付きレンズを使用しているタイプは傷が目立ちにくいので、さまざまな角度からの点検や実際に着用して確認することをおすすめします。

3.フレームが歪んでいないか?

レンズの角度が左右対称になっていない 
フレームが外ゾリしている  画像引用元;https://www.buyglassesjp.com/

フレームが歪んでいると、レンズが外れる原因になるだけではなく、フィット感の低下にも繋がります。歪みの確認ポイントとしては、上からレンズを見た際に、レンズの角度が対象かつ外ゾリしていないかという点を特に注意して確認しましょう。*上記画像は保護メガネではありませんが、参考にしてください。

4.各部の部品に傷や劣化がないか?

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ネジや接合部分に傷や変形があると保護具としての機能が著しく低下してしまう可能性があるので、使用を控えるようにしましょう。また、ゴーグルタイプのものは長時間使用していると、ゴムが伸びてしまい密閉力が弱まるので、ゴムの状態には常に注意が必要です。

使用後のお手入れや扱い方にも注意が必要

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飛散物が飛び交う中で使用される保護メガネは、長く安全に使用を続けていくためにも使用後のお手入れや正しい保管が重要です。作業後には、柔らかい布で軽く拭くか、中性洗剤または水道水で洗うようにしましょう。そして、ここが重要なポイントなのですが、保護メガネはポケットやカバンにそのまま入れるのではなく、メガネケースでしっかりと保管するようにしましょう。

また、メガネを机などに置いておく際には、レンズを傷つけないために、レンズ面を下にして置かない事が大切です。

まとめ

保護メガネの着用が義務付けられていない場面も多々ありますが、目はとても傷つきやすいので、安全管理のためには、どんな場面でも着用を徹底していきたいですね、みなさまには今回ご紹介させていただいた内容を元に最適な保護メガネを見つけていただければ幸いです。

ご安全に!