新型コロナウイルス感染症に感染してしまったらどのように対処していくべきでしょうか。ここでは、新型コロナウイルス感染症の特徴的な症状や感染経路、潜伏期間などについて分かりやすく解説します。また濃厚接触者となってしまった際に取るべき行動、家庭内感染を防ぐ方法にも触れていますので、ぜひ参考にしてください。
そもそもどんな病気?新型コロナウイルス感染症の特徴的な症状
新型コロナウイルス感染症は、ウイルスが原因の風邪の一種です。主な症状は、発熱・咳・のどの痛み・息切れ・だるさ・嗅覚障害・味覚障害などです。インフルエンザと似た症状もありますが、咳が1週間以上長引くことや嗅覚障害、味覚障害が起こるという点は、新型コロナウイルス感染症特有の症状といえます。このような症状がある場合は、感染が疑われます。
新型コロナウイルス感染症に感染した場合、ほとんどは軽症ですが、中には重症化し入院が必要になる場合もあります。特に高齢者や持病(糖尿病・慢性呼吸器疾患・心不全・人工透析を受けているなど)のある人は重症化しやすく、死亡率が高くなる傾向にあるため注意が必要です。
さらに、新型コロナウイルス感染症には症状が急激に悪化するという特徴があり、宿泊療養していた軽症者や、自宅で療養していた人が突然亡くなったというケースもあります。また、回復しても後遺症(だるさ・胸の痛み・関節の痛みなど)が残るなど未だ原因が明らかになっていない点も多くあるため、ただの風邪だと侮ってはいけません。
コロナかも?と思ったら。症状別の「やるべきことリスト」一覧
新型コロナウイルス感染症に感染したかも?と思ったときにやるべきことをまとめました。重篤化したり、周りの家族、従業員たちに感染させてしまったりしないためにも、速やかに対応することを心がけてください。
息苦しさや強い倦怠感、高熱などの症状のうち、ひとつでも該当する場合
息苦しい・身体がだるい・高熱(38.0度以上)があるなどの症状のうち、どれか1つでも当てはまるときは、普段通っている病院や新型コロナウイルス感染症専門の相談窓口などに電話で相談してください。症状に応じて適切な対応を案内してもらえます。
また、お年寄りや持病のある人、人工透析を受けている人は重症化しやすいため、たとえ症状が軽くても連絡するようにしましょう。この際、基本的に直接病院に行かないようにしてください。必ず来院をしてもいいか、かかりつけや近くの病院に電話をするようにしましょう。
何らかの症状が出た時点で仕事は休むようにし、外出は控えてください。食事会や飲み会への参加は絶対にNGです。
◯電話相談をするところのリスト
・普段通っている病院
・厚生労働省の電話相談窓口:0120-565653(全日9:00~21:00まで対応)
・帰国者・接触者相談センター
都道府県ごとに番号が異なります。以下の厚生労働省ホームページから検索してください。
(URL:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/covid19-kikokusyasessyokusya.html)
発熱や咳、倦怠感など、比較的軽い風邪の症状が数日続いている場合
発熱(37.5度以上)・身体がだるい・咳・くしゃみ・鼻水・頭痛など、比較的軽めの風邪症状が出た場合も、まずは仕事を休んで外出を控えるようにしましょう。適時体温を計るなど体調の変化を注意深く観察し記録しておくことをおすすめします。もし、4日間ほど休んでも症状が改善しない、または悪化している場合は、普段通っている病院や、前述の新型コロナ専門の相談窓口などに電話で相談しましょう。
自覚できる症状はないが、感染した人との濃厚接触者に該当すると思われる場合
濃厚接触者とは、感染者と近い距離で(1m以内)マスクや防護服の着用などの感染予防対策をせずに15分以上接触(会話や食事、看護や介護など)した人のことを指します。風邪症状はないものの感染した人と濃厚接触してしまった場合や、接触確認アプリの通知を受けた際は、各自治体が設置している「受診・相談センター」や「帰国者・接触者相談センター」に問い合わせて検査の必要の有無などを確認してください。
仕事は?家族はどうする?自分から感染を拡大させないためにできること
自分が新型コロナウイルス感染症に感染したとき、家族や職場に感染を広げないためにできることをご紹介します。
新型コロナウイルスの感染経路と、感染する可能性のある期間を知ろう
新型コロナの主な感染経路は感染者の咳やくしゃみから移る飛沫感染と、ウイルスがついた手を洗わずに食事をするなどの接触感染です。潜伏期間(感染から症状が出るまでの期間)は1~14日程度、他の人にうつす可能性がある期間は発症の2日前~発症後10日程度といわれています。そのため、自分が感染しているかもしれないと思ったときは外出を控え人との接触を避けて、他人にうつさないようにすることが重要です。
同居の家族とは部屋を分けて、家庭内感染を防ぐ
同居する家族と部屋を分けて、できるだけ接触を避けましょう。また、家族全員マスクを着用し、手洗いや手指の消毒も欠かさず行ってください。感染者が触れたドアノブや取っ手、トイレなどはその都度消毒をし、汚れた衣類もすぐに洗濯しましょう。さらに、こまめな換気を行い、空気を入れ替えることも忘れないようにしてください。
自己判断はNG!感染が疑われる場合はまず相談を
「臭いや味が分かるから新型コロナウイルス感染症ではない」
「症状が軽いからただの風邪だろう」
「筋肉痛があるからインフルエンザだ」
と、決めつけるのは危険です。新型コロナは無症状の場合も多いため自分自身で判断するのは難しく、また、インフルエンザと新型コロナウイルス感染症を同時に発症することもあります。体調に変化があった場合は、まずは普段通っている病院や新型コロナウイルス感染症専門の相談窓口などに電話で相談し指示を仰いでください。
自分は大丈夫だからと現場に出て、現場で新型コロナウイルス感染症が流行ったり、最悪の場合お客様に感染を広げてしまったりした場合、大変な事態になります。
自分は大丈夫だからと現場に出て、現場で新型コロナウイルス感染症が流行ったり、最悪の場合お客様に感染を広げてしまったりした場合、大変な事態になります。
感染予防に努め、少しでもおかしいと思ったら仕事を休み、病院に行くことが大切です。その際は、いきなり医療機関へ行くのではなく、電話相談をしてから医療機関を受診するようにしましょう。
まとめ
いつもと体調が違うと感じたら、まずは外出を控えて病院や相談窓口に電話をしてください。緊急の場合以外は直接病院に行くのを避け、電話で指示を受けてから医療機関へ行くようにしましょう。感染している疑いのある人が外出を控えることは、まわりの人たちの健康を守るためにも大切な行動です。普段から手洗い・手指の消毒・マスクの着用を徹底して、感染予防に努めましょう。